３月のＰＥＲＳＯＮ（江田照男騎手）

　「うわ、また江田照にやられた！」

　年明け恒例の中山金杯（今年は東京開催）でそうこぼした人は少なくないはずだ。暮れの大一番・有馬記念（アメリカンボス）に続いてタフグレイスで万券を演出した江田照男。彼が巷で"穴男"と呼ばれるようになって一体何年経っただろうか。

　それに応えるかのように新年初勝利はニシノハナグルマで単勝８０倍。更に同週２勝を上乗せして２００２年の好スタートを切った。ノッてる彼に波乱を巻き起こす秘訣を聞いてみた。

　「そんなのないよ。人気がある、ないに関わらずいつも一生懸命に乗った結果だもん。人気のない馬でもこう乗ったらもっといい結果がでるんじゃないか？と試行錯誤して、それが時々いい結果につながっているだけ」

　クールでそっけない回答だ。

　　「"穴男"だって？別にそう呼んでくれって頼んだ訳じゃないし、特別嬉しくもないなぁ。だいたい有馬でもオレの馬は２着だよ！連勝の馬券買っているファンはそれで当たれば大喜びだろうけど、オレはレースで勝負しているワケだからね。やっぱ勝とうと思って乗っているんだから、２着じゃダメ。勝負事は勝たなきゃ意味ないでしょ？『有馬２着の騎手』じゃ名前も残んないよ」

　そりゃそうだ。ごもっとも。でもさ、開幕週（変則開催で３日間）に３勝なら調子はいいでしょ。悪いとは言わせないよ！で、好調の要因は？

　「えっ、般若教よんでるからかな？」

　オイオイ！！

　「くくくっ。特にこれっていうのは無いけど、ま、しいて言えば健康であることじゃないかな。やっぱり体の調子が良くないと、いい騎乗はできないモンだし。それに好調と言われても今週はダメだしさぁ・・・・・・雑誌が出る頃にはスランプになっているかもよ」（笑）

　確かにこの取材が災いしたのか、この１月２週目の開催では未勝利に終わってしまった。

　こんな状態がしばらく続くと周りの注目は当然低くなっていく。しかし彼は常に全力を出そうとしているのだから、こんなふとした時にエダテルの大穴は生まれるのではないのだろうか。

　結局、彼のプレーから目を離さない、そしてことごとく追っかける・・・・・・それがオイシイ馬券にありつく秘訣なんだろうな。

（終わり）

　今年ももう４本万馬券を出していますし（２／２８現在）、穴男ぶりは健在です。やっぱり一生懸命乗ればおのずと結果はついてくる、そんな感じがします。

　でも、"穴男"という呼び名はあんまり好きじゃないようで・・・。まあ、そりゃそうだと思いますが。では、これからは万馬券男という呼び名で、・・・あんまり変わらないですね（苦笑）。やっぱり"穴男"という呼び名が一番合っているんじゃないかなと思いました（笑）。